うらにわ

絵とか日記とか

コストコとクソでかバースデーケーキのはなし

この間は、兄貴と親父の誕生日だった。

 

本当は飲み屋に行く予定だったんだけど、このご時世だからということでコストコで好きなものかって家で食べようということに。

 

コストコって入って少し進むと、目に入るのがホットドックの列。

 

でっかいホットドック〜ってなるやつ。

 

以前、兄貴と一緒に食べたんだけど、玉ねぎとかピクルスとか自分でトッピングできるのが楽しかった。玉ねぎ多めでピクルスもたくさんのっけて食べた。

食べてると兄貴に「おいしい?」と聞かれたんだけど、「うーん」としか答えられなかった。

美味しい!とはいかないけど無難な味かなぁという感じがして、大きいけど割とぺろっと食べれて、でも、食べ終わった後になんだか、胃の中におさめたものがホットドックとはまた別のものの気がしてちょっと落ち着かなくなった。

 

 

 

店の真ん中のほうに行くとおもちゃ売り場がある。

 

ここはめっちゃ大好きなところ。ピンクのきらきらで見てるだけでたのしい!

 

あるのはでも使うかもわからない人気キャラクターのプリントされたホログラムきらきらの鉛筆の詰め合わせだったりするんだけど、コストコ来たら高確率でまっさきにそこに行く。

ディズニーなんかの人形も並んでる。昔と違って、人形のクオリティもかなりのもんで大きな目がくりくりっと書かれた人形は可愛くて、子供の時に買ってもらってたら、きっとどこに行くにも連れ回していたに違いない。

しばらく、妹ときゃっきゃしながら人形みてた。後ろから兄貴がせっつくようにカートで押してきた。

 

 

お目当ての食品売り場はすぐ目の前だった。

 

まずはパン売り場を物色する。

パン売りに場にはこれでもかってくらい袋詰めされたパンが売ってた。

クロワッサンとかロールパンとか、あとティラミスとか見てるだけでおなかへる。

ただ、いっぱい買っても冷蔵庫に入らないからパンを買うときは慎重になる。

 

パンは、日持ちがしないから冷凍庫に入れて保管するって友達が教えてくれたんだけど、うちの冷凍庫はめちゃちっちゃくていつも冷凍食品でぎゅうぎゅうなのだ。

 

普段は、ロールパン買ったら台所の暗所で保管してたんだけど、冬はいいけど夏になって湿度が増すといっきにカビが生えるようになってしまった。

 

とりま応急処置で兄貴が買ってきた密閉のプラスチックケースのなかに乾燥剤と一緒にぶっこんでみたけどこれも数日したらなんかカビはこんにちはしてた。

 

5人家族で賞味期限内に大量のパンを消費できるはずもなく、今は買ってきたらすぐ冷蔵庫に行くようになってる。

 そこでパンは落ち着いたのか、カビはまだ生えたことがない。

 

 

 

バースデーケーキはパン売り場のすぐそばにあった。

 

さっそく見てみるけどアメリカンな感じで色がどぎつい。着色料!!!って感じ。

大きさもアメリカンでホームパーティーで友達やなんかが集まったときにみんなで食べるものでは??ってぐらいでかい。ゆうに10人分以上はある。

 

選んで、と言われたのでふつうの生クリームのカラースプレーがいっぱいかかってるやつにした。

 

真ん中には日本語でおめでとう!って書かれてて、その周りになんだかよくわからないモチーフがどぎつい色つきクリームで描かれている。

たぶん、パーティー用の帽子とぺろぺろキャンディだと思うんだけどいまいちはっきりしなかった。

カラースプレーは大好きだ!赤や黄色やしろなんかのいろんな色が使われてるし、チョコの味がしない。あれは砂糖の塊なのかな?銀のしゃりしゃりするビーズみたいなやつも大好きだけどやっぱり一番はカラースプレー。

 

ケーキはもつとすごい重くて、重かった。これうちの冷蔵庫はいるのかな?

 

それから、エビと魚介類たくさんのアヒージョと、サーモンのポキ、ローストチキン、エビチリをカートに押し込んだ。なぜかみんなサイズがおっっきくて、やっぱり冷蔵庫はいるかなって心配になる。最後にレジまで行く途中に見つけたアンチョビの瓶詰めもこっそりつんだ。

 

 

お会計が済んで、車に荷物を運ぶ。

 

ただここで気づいた。

蝉の鳴くサウナな駐車場で、おかんと共に車の荷物置きとケーキの大きさを見比べる。

 

ケーキがあまりに大きすぎて入らない!!

 

外は猛暑でがんがん太陽光が刺さってくる。早く入れないとケーキが溶けちゃうなあ。

 

とりあえず、エンジンをつけて冷房をつけた。ボタンを連打して19度まで設定温度を下げる。

 

それから後部座席を少し前にずらす。後部座席が狭くなったので助手席を前に出した。助手席の足元はそこそこスペースがある。

後ろは普通に狭いけど。

だから、助手席に乗る妹には犠牲になってもらおう。

 

なんとか座席を全体的に前に押し、荷物置きに積んであったいろんなものを後部座席の足元に無理やり押し込むと、入らないと思ったクソでかケーキがようやく、ドアが閉まるか閉まらないかのギリギリのラインで収まった。

 

おかんと二人、謎の達成感に包まれる。

 

ちょうやべえ。こんなでっかいケーキ初めて買ったねww

おかんと笑った。

 

 

 

今考えるとあほだ。

5人家族でゆうに10人分はあるケーキ。

しかも、親父は甘いものが苦手なので戦力に入らない。

 

ということはこのクソでかケーキを4人で処理しなければならないのだ。

 

 

 

 

家に帰って買ってきたものを開封する。

ノリノリだ。

 

エビチリはボイルして、アヒージョはフライパンで温めた。パンに浸して食べるためにオリーブオイルましましにして。

にんにくのいい香りが家中に広がった。最高。

ビール飲みたくなった。飲めないけど。

 

ちらりと、買ってきたケーキを見る。

もちろん、冷蔵庫には入らなかった。

 

 

パーティーはつつがなく終わった。

やっぱりアヒージョは最高だった。浸して食べるパンも最高。

 

それからいよいよケーキの出番だ。 

ろうそくについた、ゆれる炎を見ているとなんだか幸せな気持ちになる。

代表して兄貴が吹き消した。

 

ケーキは夏の暑さのせいか、冷蔵庫に入らなかったのもあったけど生クリームが若干溶け出してる。

ナイフを入れる。

綺麗なスポンジケーキの断面が見えた。中は生クリームとスポンジの層になっている。

お皿によそう。一人分を切り分けたはずなのにずっしりと重い。

 

 

 

そこであれ?おかしいなと思った。

全員分よそったのにケーキが全く減っていないのだ。

 

もう一度ケーキを見る。

 

 

 やっぱり減ってないな。

 

テーブルには、まだ10人は行けるよ!!って顔をしたクソでかケーキがこちらを見つめ返し、ふんぞり返っていた。なんなら、重さでテーブルが沈み込みそうなくらいだ。(いやさすがに盛りすぎだけど。)

割とゾッとした。

 

 

でもケーキは美味しい!

ケーキ屋さんで買ったケーキとはなにやら全く違う味がしたけども。

子供の頃、おかんにせがんで買ってもらった知育菓子の「ケーキのお城を作ろう!」みたいなやつの砂糖の味がした。なんか懐かしい味。鼻に抜ける砂糖の匂いが頭の中を一気に子供時代に戻していく感じがした。

 

しかし食べても食べても減らないケーキ。甘さで頭痛がしてきたうえにお腹がいっぱいではち切れそうだ。

ケーキの為にと開けておいた胃の空間がみちみちと圧迫されていくのがわかる。

 

ちらりとおかんと妹、兄貴のケーキに目をやると、どれも半分を食べたところでフォークの進みが止まっている。

私のケーキも残り半分。

 

今日切り分けた分を食べたとして、残りのケーキを全て食べきるまでいったい何日かかるのかな??だいたい三日か四日ぐらいかな?

 

 

そうだ。明日、いとこのお母さんにも協力してもらおう、と思った。

 

しばらくはケーキ生活が続きそうってわかって、ちょっと胃が重くなったけどわくわくした。